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- 筋肉トレーニング肩こり若い人の整形外科説明
- 肩こりの原因の一つは頸椎の周りの筋肉が弱くなって自分の頭の重みを支えきれなくなるからです。だから首に対して頭の小さいキリンは肩がたぶん凝りません。そこで僕たちの研究では頸椎を伸ばす,曲げる、右に倒す、左に倒す、右に回す、左に回すのそれぞれの動きに対して手で抵抗を加える筋力トレーニング(筋トレ)を行ってもらいました。その結果、筋トレを指導した21人の肩こり患者さんの重症度指数の平均改善度は57.7%、筋肉の硬さの改善度は平均18.7%であり、筋トレをしなかった20人に比べて、明白に改善していました(戸田佳孝:頚肩腕症候群に対するトリガーポイント注射と併用した頚部筋に対する抵抗運動の効果.整形外科.72:938-942,2021)。肩こりでお悩みの皆様、是非お試し下さい。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
頭を支える首の筋肉を鍛えれば肩こりは予防できる
- 腰痛説明
- 慢性非特異的腰痛症(腰痛症)の原因の一つには長時間の座っていることです。そこで僕たちの研究では腰痛症に対する骨盤周囲筋のストレッチの効果を評価しました。方法は骨盤の周りの筋肉ストレッチを指導する”指導あり群”と”指導なし群”に分けて治療成績を比較しました。その結果、指導あり群(17例)は指導なし群(16例)に比べて「外出が困難」(p=0.015),「臥床することが多い」(p=0.01)および「階段昇降が困難」(p=0.035)の徴候で改善率が有意に優れていました。つまし、骨盤周囲筋のストレッチは腰痛症の簡便で有効な治療法となる可能性があると結論しました(臨床整形外科 .50: 579-584,2015.)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
デスクワークの人の腰痛にはヤンキー座りと腰割りをしよう
- 変形性膝関節症説明
- ステロイドと聞くと世の中で一番危険な薬のようなイメージがある人が多いです。しかし、それは飲むステロイドの話であり、飲むから全身に回って副作用を起こしますが、局所注射でのステロイドは全身に与える影響は少ないです。変形性ひざ関節症の注射療法において,痛みが強い場合,ヒアルロン酸関節内注射では十分な鎮痛効果が得られない場合が多いです。ステロイド関節内注射は鎮痛効果は強いですが、雑菌が繁殖する危険性があります。菊地先生達は痛みの強い変形性ひざ関節症患者さんに対して,関節の周りで圧迫して痛む部分にケナコルトというステロイド剤の局所注射を行いました。その結果、注射部位に一時的な皮膚の変色か生じることがあったが、重篤な副作用はありませんでした。注射直後の有効率は97%、2週後は91%、4週後は64%でした(菊地忠志, 高橋洋二郎, 紺野愼一:変形性膝関節症に対するトリアムシノロンアセトニド圧痛部位注射の有効性.JOSKAS.45: 242-243,2020.)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長戸田佳孝
ひざの痛みのある所に打つステロイド注射は副作用が少なく効果がある
- 肩こり説明
- 肩こりの原因の一つはディスプレイを見るためについつい顎が前に出てしまうためです。だから、顎を引けば予防できるのですが、1日中顎を引くことを心がけることは困難ですよね。でもコロナ禍の影響でマスクをすることが常識化していますのでマスクの下に顎引きバンドを着けていてもあまり目立ちません。江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
肩こり予防には顎を引くこと。マスクの下に顎引きバンドを着ける
- 説明
外側が高くなった靴の中敷き(外側楔状足底板)は変形性ひざ関節症の治療に使われてきました。前山先生達は31人の変形性股関節症の患者さんには8mm高の外側楔状型足底挿板を、32人の患者さんには平坦な足底挿板を装着させ、装着前と装着後8週時点での痛みを評価するとともに、三軸加速度計を用いて股関節の不安定性を計測ししました。その結果、外側楔状型足底挿板を履いたグループでは痛みが明白に減り、歩く時の股関節の不安定性も減りました(前山彰ほか.Hip Joint.34:551-554,2008.)。その理由として足底挿板により足関節・膝関節の不安定性が減少すると股関節の不安定性も軽減され安定化することにより股関節の痛みが減ると考えられます。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝